<< BACK NUMBER >> 骨粗鬆症

今回は「変形性膝関節症 」について
お届けします。


変形性膝関節症とはどんな病気?


変形性膝関節症とは、膝関節の老化や使いすぎが原因となって関節のなかの組織がこわれ、膝が痛んだり腫れたりする病気です。この病気はお年寄りや中年以上の肥った女性に多くみられます。


変形性膝関節症はどうして起きるの?


関節は骨と骨のつなぎめにあり、その動く部分は軟骨で覆われています。このため骨と骨が直接ぶつからないでクッションの役目を果たしながら動くようになっています。

6月22日に当院にて開催した「膝関節の痛み その治療法を知る」という勉強会の風景です。50人以上の方が参加され、熱心に聴いておられ、活発に質問されていました。今後もこういった勉強会を開催していきます。ホームページにてもご案内する予定です。

また関節は、関節包という袋で包まれており、そのなかに関節液というネバネバした液があり、これが関節軟骨の表面を覆い、関節を滑らかに動かす役目をすると同時に関節の組織に栄養の補給をする大事な働きをしています。健康な関節軟骨は弾力性に富み、表面はたいへん滑らかで、きれいな青みを帯びた白色をしています。
ところが関節に老化が始まると、関節軟骨は水分が少なくなり弾力を失って黄色味を帯びつやがなくなるとともにざらざらした不規則なひび割れができてきます。そこに大きな負担がかかれば、軟骨はすりきれて(摩耗)、その下の骨は硬くなり関節を動かすたびにかたい骨と骨がじかにぶつかりあって関節が痛み、動きにくくなるということになります。さらに負荷、摩耗が続くと関節全体の変形が起こってくるのです。


変形性膝関節症にはどんな症状がみられるの?


進行するとともに以下のような症状が次々と現われてきます
■関節を急に動かそうとするときだけ時々膝が痛む(立ち上がろうとするとき、歩きはじめ、階段の昇降時)
■膝を十分に伸ばせない                     
■膝が全体的に腫れる
■水がたまる(関節水腫)
■膝を動かすとギシギシと音がする               
■膝をまっすぐ伸ばせなくなり、曲げると痛む
■O脚変形が起こってくる
■変形や痛みが増強するとともに歩く、立つといった動作が困難になる


変形性膝関節症の診断は?

診断の決め手になるのはレントゲン検査です。かなり進んだ状態では、軟骨がすりへり、関節の間隙が狭くなって辺縁のほうにとげ状の骨の突出がみられます。病気の程度もレントゲン写真でわかります。

変形性膝関節症の治療は?

この病気は慢性の老化変性であり、こわれてしまった関節軟骨をもとどおり若返らせることはできません。そこで、この病気に対する治療は、痛みや腫れを軽減させ、膝関節機能の回復につとめ、これ以上悪くしないことが重要です。症状や程度に応じていろいろな治療法があります。

<薬物療法>
鎮痛剤(内服薬、坐薬、軟膏、貼付薬)
関節内注射
ステロイド剤:痛みや腫れに対して効果的ですが、頻回に注射すると骨がもろくなったり、細菌感染を起こしたりするなどの副作用がでることがあります。          
ヒアルロン酸ナトリウム剤:関節液の成分で、粘りけがあり関節の滑りを良くします。数回くりかえすうちに痛みがやわらぎ、関節の動きもよくなります。(これはオススメです)
 
<理学療法>                       
温熱療法:筋肉の緊張をゆるめ、関節の痛みをやわらげる。
杖、装具(サポーター、足底板など):関節にかかる異常な負担を軽くして痛みをやわらげ変形を防ぐ。
運動療法:関節が固まってしまうのを防ぐために関節を動かす。膝の不安定性を防ぐために大腿四頭筋(ふとももの筋肉)をきたえる。
 
<手術的治療>

関節の変形が強く、他の方法で効果が得られない場合には手術を行います。人工膝関節置換術を行えば痛みなく歩くことができます。ただ、手術後も正座は困難です。


毎日の暮らしのなかで注意することは?
■痛む関節に無理な負担をかけない(減量も大事!)
■関節を適度に動かす
■関節を動かしたあとは休養をとる

*無理したり使いすぎたりして悪くなった膝関節をいたわる気持ちで健康な毎日を過ごしましょう。*


Copyright (c) 2002 TANAKA cl. All Right Reserved.